白木屋漆器店は長い歴史を持つ会津の商店です。
白木屋漆器店の創業は正保時代(1644-1647年)と言われています。そのころは現在の大町で呉服屋を営んでいました。
現在の七日町に移転し漆器屋を営むようになったのは、享保時代(1716-1735年)でした。
白木屋漆器店当主は7代目から「喜左衛門」という名前を襲名しています。
戊辰戦争の後、会津は大きな被害を受けることになります。そこから立ち上がるきっかけとなった産業は、漆器の生産と日本酒の生産でした。
会津若松の経済はこれらの産業に長い間支えられることになりました。
そのため白木屋漆器店は漆器生産の先駆者となるだけではなく、会津若松の産業全体を牽引する役割を果たすことになります。
そして実際に会津若松市長を3期つとめています。
会津の文化人であった佐瀬三餘(佐瀬一郎)が描いた白木屋漆器店の銅版画。壮麗な建物と庭の様子がうかがえる。
白木屋漆器店内部の陳列室のようす。外装だけでなく内装も凝ったもので最先端のトレンドを取り入れていたことがわかる。天井から吊るされたランプが印象的。
なぬかまち.com デジタルアーカイブ :白木屋漆器店 御絵葉書
年代不明。絵はがきに描かれた白木屋漆器店の外観。モノクロ写真を着色したものと推測される。
なぬかまち.com デジタルアーカイブ :白木屋漆器店 御絵葉書
現在、白木屋漆器店では漆器を販売する店舗とともに、資料館も併設されています。
白木屋の歴史と会津の歴史を、モダンな石造りの建物の中でじっくり見学してみませんか。